囲碁落書帳


last updated : 2002 年 7 月 2 日

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過去の囲碁落書帳


目次


2001 年 1 月 31 日

個人的な事情で忙しかったのですが,やっと少し緩和されたので, またこのページを復活します. 最近の囲碁界の事件と言えば小林覚九段の事件. 事件そのものよりも日本棋院の下した裁定の方がずっと問題ありのようです. 普及活動についても日本棋院は一歩外しているみたいだし.

さて,前回までに囲碁のルールのおさらいをしたので,もう少し進めて 戦略的な話にします. 勝敗を最終的に決めるのは地(陣地)の大きさですが,相手のある勝負ですから, 自分の思ったような囲い方をさせてもらえるとは限りません. そこで,一手一手の着手を決める際は必ずしも地を囲っているようには見えない 手が最善だったりするということが起きます. でも初級者のうちはいくつかの 原則に沿って打っていれば十分にいい手を打てると思います(へぼの私が言っても 説得力ないですが).

どこから説明していけばいいかよくわかりませんが,「碁盤の性質」,「石の連絡」, 「石の強弱」ぐらいにわけてぼちぼち書いていこうと思います. 今日は時間がないのでこの辺で. 中身がなーい^^;


2001 年 2 月 26 日

復活したといいつつ,いろいろな仕事が入って結局 1 ヵ月あいてしまいました. というわけで,まだ時間がないので,碁盤の性質をとりあえず簡単に説明します.

碁盤上すべての目が対等というわけではなく,場所によって性質が違います. 大まかに分けると,隅,辺,中央とわけられます. 隅というのは碁盤の四方の角 に近い 5 x 5 の付近までを言います. 辺は碁盤の四辺に近い部分のうち, 隅を除いた部分で,端から 4〜5 本くらいの部分,中央はそれを除いた真ん中辺りを いいます. といっても,厳密に分けられているわけではなく,実際に置かれる石の 配置などによっても変わって来ます. 基本的には,最も地を囲いやすいのが隅で, それから順に辺,中央というふうに囲いにくくなります. 単純に石の個数で数えて 見ますと,生き石の基本である 2 つの眼を作るのに必要な最小限の石の個数は 下のように,隅で 6 個,辺で 8 個,中央で 11 個となっています.

というわけで,とりあえず隅に近いところから打ちはじめられることが多いわけですが, 辺や中央には別のメリットがありますので,話はそう簡単ではありません. というわけで今日は時間がないのでこの辺で.


2001 年 5 月 28 日

よく言われるのは石の連絡という話です. またまた人工的な例ですが 下のような場面を考えてみましょう

石を生きるためには二眼が必要ですが,二つの眼を狭い範囲で作るのは結構 大変です(前回の図も参照). そこで,一眼しかない石でも手をつないで連結 してしまえば生きた強い石になれます. 上の図はその極端な例で,それぞれ一眼を持った 二つずつの固まりがありますが,それらを連絡するように黒が E5 に打てば,黒は生きて 安泰です. 一方の白は分断されて,それぞれの領域で二眼を作らなければなりません.

もちろん連絡するのに多くの手もかけては逆に効率が悪いこともありますから, どちらが効率がよいか考える必要はありますが,連絡は自分の石が強くなるだけでなく 相手の石が分断されて弱くなるという意味で一石二鳥の手になることが多いと思います.


2001 年 10 月 11 日 (part1)

碁盤を作るのが結構面倒なのでなかなかこのページを更新するのも億劫なんです が,ついに「ヒカルの碁」もテレビ東京系列で放映が始まったのでこのページに 来る人も増えるかも... ということでたまには更新しないと.

ところで囲碁の腕を磨くのによく言われるのは「簡単な詰め碁」を解くこと. しかもあまり「読む」ことを考えず,わからなければ答えを見て「覚える」とい うのが結構有効らしいです. 人間は推論よりも記憶の方が優秀ということでしょ うか.

それから実戦. WINGという インターネット碁会所が最もお勧めできますが,とりあえず Yahoo gamesで打ってみ るというのが入門としてはいいかもしれません. Yahoo では段級位に相当するレーティングがないので手合い(ハンディキャップ) を決められなかったり,結果の数え方もいい加減だったり問題はありますが, 対戦相手はとりあえずすぐに見つかります. あと,自分のゲームを振り返ってみて検討するのも上達の道だと思うので そういうのが必要になってきたら WING でやってみるというのがよいと思います.

もう一つの上達法としてプロの棋譜を並べるというのがありますが,初級者の うちは結構大変です. 私もとてもすらすら並べられるレベルにはありません. もうちょっと上達すればできるようになるのでしょうか. そういえば強い人は 自分の打った碁も覚えていてすらすら並べられるようです. いかん,石の強弱について書くつもりだったのに... 項を改めて書こう.


2001 年 10 月 11 日 (part2)

囲碁は陣地を争うゲームですから石をできるだけ広い範囲に散らしてやった 方が広い陣地を獲得できそうです. しかし,石をあまりにもバラバラにすると 攻められたときにあっちもこっちも守る必要が出てきます. それではせっかく 確保したと思った陣地もざるを抜ける水のようにこぼれていってしまいます. だから,特に大事な石は強くしておく必要があるわけです. 弱い石を抱えたまま攻めるのは,ボクシングで言えばガードなしで打ちに行く ようなものでカウンタパンチを食らう危険が大きいわけです. 一方で,不必要に強くしないことも必要で,このバランス が大事です. (不必要に強い石は「重複」していると言われます. また,弱い石でも捨てるつもりで相手の弱点とかを突いていればそれは 「働いている」石です)

それでは強い石とはどんな石でしょうか. まあ正確にこれが特徴づけられれば もはや初級者ではないと思いますが,一言で言えば相手が打ってきたときに守る必要が ない石のことでしょう. その究極的な形はすでに二眼ある石ですが, 序盤のうちはそんな石はないので,それに近い石ということになります. 隅(や辺)にある石は二眼作りやすいので比較的強い石と言えます. 眼になりそうなところがすでにある石を根拠のある石と言って,強い石の代表です. ただし,石の強弱というのは相対的なもので,接している相手の石が強くなれば 相対的には自分の石は弱くなります.

相対的ゆえに例を挙げるのは難しいのですが,よく出てくる形を挙げておきます. これらの石は(周りに敵がいなければ)比較的強いといえます. 布石の段階で打たれる小ゲイマシマリ(黒1,3),辺の2間ヒラキ(白4,6) などは強い石の代表格です. すごく近くに敵がくるとまずいですが,一つでも三々(黒5)は根拠のある石ですし, 星(白2)はそれ自体は根拠はないですが,攻められにくいという意味では 強い石かもしれません. もう少し周りに石が来たときは,呼吸点の数なんかが 関係すると思いますがそれはまた次回ということで...


2002 年 7 月 2 日

子供が囲碁に興味を持ちだした. というか,いろいろ興味がある中で たまに「パパ囲碁やろう」ということがある. 子供に囲碁を教えるサイトとしてpocketgoban とかの作者でもある 政光さんがやっている囲碁キッズ というサイトが非常によいと思う.

子供はルールを教えるのが最初の苦労だろう. 石を取ることを教えるとやたらと石を囲みに来て結局破綻して取られて しまったりする (自分も結構無理な取りかけに行ったりすることもあるので,そういうのを 見ていると自分の反省材料にもなる). 一度,大人げなく石を取り上げたらやたらと悔しがっていた. それでも懲りないところを見ると見込みがあるかもしれない^^;

あまり石を取ることばかりじゃなくて守って陣地を取ることを教えると, 自分の地を埋めたり,碁石で模様を作ったりして遊び出したりする.

私自身子供のことは言えないぐらい弱いんで,しばらく負け碁の反省でも しよう. 勝ち碁はだいたい無理な攻めが奏功して勝つ場合が多いので 勉強にならない. 図はしばらく前に打った WING での碁. 断っておくが子供の碁ではなく,私の碁である. こんな碁を打っていて碁を語る資格は全くないのだが... この頃は 11k で相手は 11k* でした(置き石なし,コミ1.5目).


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