落書帳

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2003 年 12 月 31 日

基本的に締め切りがないと書けないたちなので,ついついこんなに 間があいてしまった. さすがに年内に書いておかないと気持ちが悪いので 書いておこう.

最近はまっているのはハリーポッターと指輪物語(ロードオブザリングといった 方が通じるか)である. Rogue や nethack といったファンタジーゲームで学生時代を送った年代としては, 無論指輪物語の存在は知っていたし, 読みかけたこともあったが,あまりに難解で挫折していた. しかし,学園ミステリーファンタジーともいうべきハリーポッターの映画・原作 を読んだ勢いで,これはもう指輪物語を制覇するしかないと思い,ついつい のめりこんでしまった. 便利なことに,指輪物語にしろハリーポッターにしろ web に山のように情報が あるので,挫折することなく,どんどん深みにはまっていける.

どちらにも共通して興味深いのは映画と原作という関係である. 原作を知っている人は映画に原作への忠実さを求めがちであるが, 筋だけをなぞると映画としてはいまいちなものになりかねない. というわけできっと作る側は難しいだろうなーとか思いながら, 映画も原作も楽しんでいる.

ロードオブザリングに関しては,劇場公開版では時間内に収めるために, カットされた部分が多すぎる. そこで,それを補った版が作られ,スペシャルエクステンディッドエディション (SEE版)として DVD にして売り出されている. それ以外にも未公開映像とか, ホームページへの限定アクセス権など,いろいろ付加価値をつけている. これは,DVD レンタルや,海賊版に対抗する一つの手段なんだろうと思うが 私も見事にはまって DVD を買わされてしまっている^^;.

指輪物語の制覇法については,他のページを探しても見つかるだろうが, 間違ってここに来てしまった方のために簡単に書いておこう. まず,最初に読むべきは「ホビットの冒険」(訳が二種類あるが,とりあえず は瀬田訳が指輪物語を読むにはよい)である. これは子供向けの話でもあるし,それでも辛ければ絵本もある(ただしこれは新訳).

このあと,指輪物語に進むか,「シルマリルの物語」に進むかが悩ましい. 私の場合シルマリルを読んだが,これは一種の創作神話なので,非常にきつかった. でも,固有名詞が嵐のように現れたりするのに慣れたり, トールキンワールドに浸るにはいい本で,たぶん理解できなくても斜め読み するというのが正解だろう. ともかく,シルマリルに関する知識があるかどうかで, 指輪物語を読む際の深みが全然違う. これらの本を読むのに参考になるサイトを二つ挙げておこう. the Lord of the Rings library / 指輪の世界史
ちなみに今は無謀にも英語の原作に挑戦していてまたしばらくは日記を 更新している暇はない.

さて,話は変わるが「バカの壁」という本がかなり売れたらしい. 私も発刊当初本屋で立ち読みしてそれなりに面白いと思ったが,正直ここまで 売れるとは... 私の研究分野の人たちはみなある意味バカの壁の研究をしている わけで,そういう意味では特に目新しいことが書いてあるわけではない. あんな内容ならおれでも書けると思う人が多いと想像する. だが実際,養老先生というネームバリューと一般の人にもわかりやすい 書き方があれだけのヒットを生むのである.

今年の秋は人の前で話をする機会が多かったのだが,人見知りの上に話下手なので, 説得力に今ひとつ欠けている(今ひとつでは済まないか). 今までは内容で勝負とうそぶくこともあったが, やはり他人に伝える以上,わかりやすくしなければ意味がないなーと 今年一年を反省して締めくくることにしよう. (と思って今日の日記を読み返すとずいぶんわかりにくい. 愕然^^;;)


2003 年 9 月 2 日

怒涛の夏休みがやっと終わった. 小学校では宿題だのなんだの細々といろいろある. 放っておくと決してやらないのでいちいち親が口出し手出しすることになる (でもできるだけしないようにするさじ加減が難しい). 小学生とはかくも忙しいのかと驚きつつも,自分の小学校時代を追体験して いるようで何やら楽しくもあった.

とりわけ,家の中に生き物が増えたのが目に見えた変化である. まず最初は夏休みのはじまりとともに学校から持って帰ったアサガオで, これはまだ植物だから水をやっていればいいので楽なものである. 次にやってきたのは,草むらで拾ってきたイモムシである. これはほどなくさなぎになって動かなくなってしまったのでとりあえず世話は楽. web で種類を調べたりすると,「コスズメ」という蛾の幼虫である ことが判明. それにしても 幼虫図鑑というすごいページがあって,なんでもわかる. しかし蛾といえども飼ってみれば愛着が湧くもので,成虫になって雑木林に放しに 行ったときに子供は涙を浮かべていた.

次にやってきたのは産総研の一般公開でもらったアフリカツメガエルという 実験用カエルのオタマジャクシで,これは結構水換えや餌やりなど手間が大変. 最初数ミリしかなかったオタマジャクシも,5−6センチの立派な体になり, さらにカエルへの変態を始めたものもいて,餌の種類を変えなくてはなどと 考えているところである. こいつも実験動物というだけあり,アフリカツメガエル で検索エンジンを引くと飼い方だのなんだのいろいろ出てくる.

子供の昆虫といえばカブトムシやクワガタが代表格で,うちにも近所の家から 預かったカブトムシが数日間居候していた. それが帰って行った後,うちでも 捕まえようという話になったのだが,それからが大変であった. これこそ web に山のように情報がある(カブトムシよりもクワガタの 方が圧倒的に多い). カブトムシやクワガタというのは,夕方や早朝クヌギや シイなどの木の樹液に集まり,昼間は木の根元に埋まっている,というのが 多くの人が持っている一般的な知識であり,私も最初はこの手で近所を探していた. だが,カブトムシはおろかカナブンすらほとんどみつからない.

やっと産総研の雑木林の木の根元でクワガタのような鋏をもつ虫を見つけ,家に持って 帰った. メスのクワガタだろうと思っていたのだが,どうも蜜をなめる気配も ないし,不思議に思って web でよくよく調べるとどうやらこれは 「ヒョウタンゴミムシ」というオサムシの仲間であるらしい. がっかりして,外に放してやったが,web で調べる限りオサムシという 虫も手塚治虫のペンネームの元にもなるマニアが多い虫であるということがわかった. しかし,当初の目的であるカブトムシやクワガタもなんとか手に入れたい. web で調べるといわゆる樹液採集などよりも「灯火採集」というテクニックが より手軽で確実な方法として書いてある. これは暗い田舎道にある外灯や自動販売機に飛んでくるカブトムシをつかまえる という非常にお手軽な方法である. ということで方針を転換して,車で自動販売機 めぐりをしたのだが,冷夏の上に時期外れということもあり,今のところ カナブンやカミキリムシの類しか見つかっていない. 福島のほうには虫取りの 人には有名な自動販売機というのがあるらしいのだが...

しかし,子供は純粋である. カブトムシでなくても虫なら分け隔てなく好きだし, 蛾にも涙を流す. 「カブトムシが取れなければ他の虫取ればいいじゃん」という 言葉に,自分はなんて不純なんだと思い知らされた. さてさて生き物シリーズはその後も,大洗の磯で取ったイソガニ (これも web で飼い方が調べられる) が増え,しばらくはにぎやかな大家族である. プールや海で真っ黒になった子供はまた元気に学校に通い始めた. そういえば夏休みがはじまるころには水に顔もつけられなかったのに, 今はわずかではあるが泳げるようになった. 子供の成長恐るべしである.


2003 年 7 月 13 日

自宅に ADSL を引いて以来,何でもインターネットで調べられるありがたさに 浴している. 一部に悪評も高い Y!BB だが,モデムが時々不調になったり する以外はほぼ順調である. ただ,BBフォンがときどきおかしくなって, かかってくる電話もつながらなくなることがある. これはこれで 変なダイレクトコールがなくなって幸せかもしれないけど. よくいわれることだが電話というのは相手の最高レベルのプライオリティを 奪うすごい道具である. 来客中の相手よりも電話の優先度は高い. かといって,大事な電話のときもあるからおちおち切っておくこともできないし.

いずれにしろ,ブロードバンドのおかげでテレビでニュースを見ることも少なく なったし,ちょっと困ったことがあれば何でも調べられる. 最近調べたことを少し意味もなくならべておこう.

1. 東京ディズニーランドに車で行く際は高速を降りる際案内のある浦安ではなく, 葛西で下りた方が断然早い. あと,日曜より土曜のほうがすいているという 意外な統計もあり役に立った. それにしてもディズニーランドに一極集中するのではなくて他のテーマパークも がんばってほしいものだ. これに限らず一極集中はよくない.

2. ちょっと人に聞かれたので,茨城の古墳とか遺跡を調べていたらこの辺りはずいぶん 歴史があって,古墳だらけである. 奈良に行ったときは歴史の古さに感動したもの だが,意外にこの辺りも捨てたもんじゃない. ただ,古墳というのは小高い丘みたいなものなので, 意識されていないことが多く,もう削られてしまったり病院の駐車場に あったりする. そんな中で筑波山のふもとにある八幡塚古墳とか平沢官衛遺跡 (衛の字はちょっと違ったかも)なんかはかなり立派なもので,長年ここに住んで いてもぜんぜん知らなかったものである.

3. 人間ドックで受けた中にバリウム検査というのがある. 私は職場でも前に 何度か受けたことがあるのでそれほどびっくりはしなかったが,web を探すと いろいろな体験記がのっている. 私は以前にも職場で何度か集団検診で 受けたのでそれほどカルチャーショックは受けなかったが,人間ドックでは 胃腸の動きを弱める注射を打ったり,台の上で回転させられる指示が厳しくて 間違えて叱られたりなどいろいろ面白い話はある. しかし何といっても検査後である. バリウムは下剤を飲んで出すのだが, バリウムは重いのでトイレに沈んでいつまでも流れないとか,下剤が効かなくて 体の中で固まってしまい出すのに苦労したとか,涙なくしては読めない笑い話 がたくさんある. ちなみにトイレに沈んだバリウムを効率的に流す方法は あるんでしょうか?(バケツで流すというのもあまり効かず;o; あと, 食事中だった方ごめんなさい_o_)

さて,こういう日記のような落書き帳のようなページを業界用語では ブログ(blog = weblog の略)というらしい. なんかインターネット関係のビジネスでは熱い存在のようである. とすると私も時代の最先端を行く立派なブロガー?...といって一ヶ月に 一度の更新も怪しくいのではダメか.


2003 年 6 月 2 日

食堂は大きな変化もなく別の業者に変わっていた. 少々値上がりしたような 気もするがもう少し動向を見極めなければわからない.

ところで先日初めて人間ドックというものを受けた. 人間ドックといってもいろいろあって,私の受けた標準的なコースは職場の健康診断 に毛の生えたようなものだったが,超音波の内臓検診は初体験. あのゼリー状のものを塗られる感覚は気持ち悪いのと気持ちいいのが 入り混じったなんともいえない感覚である. 胃カメラとか直腸にファイバースコープ入れるとか,CT や fMRI などといった 大仰な検査は全部オプションで一切なくちょっと物足りなさを感じた. あと,さすがに年配の人が多くて浮いている感じは否めなかったが, 時間的にゆとりがあってのんびりした1日を過ごすことができた.

ちなみに気になる結果だが,脂肪率・中性脂肪などが標準範囲より少し少ないのを 除けば問題なし. 脂っこいものを食べると下痢をして脂肪がなかなかつかない のだが,脂肪がつかないというのは現代ではぜいたくな悩みのようである.


2003 年 5 月 30 日

職場の食堂が今月いっぱいで閉店らしい. 来週からどうなるのか? 新しい業者が来るのか,それとも食堂は閉鎖されるのか. いずれにしても不況の風は近くにも吹いている.

そういえばしばらく前に,男の子が将来なりたい職業のトップに「学者・研究者」 がなったらしい. これも一種の不況の影響かも? ちなみに私は子供のときには研究者になるなんて夢にも思っていなかった. おそらく真剣に考えたのは修士のときにどこに就職しようか考えたときが初めて のような気がする.

そんな不況の折,「金持ち父さん貧乏父さん」なる本&ゲームがアメリカを中心に 日本とかでも結構流行しているらしい. ゲームの実物を見たことはないが結構な値段がする. web にある情報を総合すると, 結局大金持ちになるのはお金のために汗を流さないバブリーな人たちという, まあ至極尤もな話ではある. しかしあまり健全とも思えないのだが.


2003 年 5 月 7 日

イラク戦争やら SARS やら北朝鮮やら白装束と,何やら物騒な世の中ではあるが, 身の回りの日常はそれほど変わることなく過ぎている. 感謝しよう.

こういう時ついつい「アメリカ人は...」などと人をラベルで判断して しまう悪い癖があるが,個人個人と背負っている国籍はあまり関係がないことに 気を付けていないととんだ偏見を生んでしまう. 反省しよう.

それにしても宗教は儲かるという話になって,昼休みに冗談で EM 教という 宗教をでっちあげようかという話が出た. 教祖はもちろんカリスマ性一杯の A 先生で,あの世は e-flat で,m-測地線を引いていけば唯一の天国に 行けるとか訳の分からない教義で人々をだまくらかすという寸法である. 微分幾何の教科書にでも出てきそうな形の壺でも売って儲けるとか... うーむ. 怪しすぎる. やはり冗談に留めておこう.

ところで子供が小学校に入学してからというもの,幼稚園に比べて朝が早く 時差ボケ気味である. まあ送っていく手間が省けて楽にはなったのだが, 車の往来の激しい信号のない交差点を横断していくのでかなり危ない. 授業の方はまだまだはじまったばかりでひらがなの読み方書き方, 数字の練習などで,来年にはかけ算とかやっているわけで,考えられない レベルを一年間で登るのだなーと思った. そういえば知らなかったのだけど,理科とか社会はなくて,そのかわりに 生活という科目がある. いずれにしても本人に授業の内容を聞いても 先生の話を聞いていないのか全く要領を得ない. 親が親だからなー.


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